今日はユーロ圏の消費者信頼感指数が発表されました。11月は-17.6です。予想は-17.7でしたので、だいたい予想通りですね。かなりユーロ圏の景気が悪化していることを示しています。
11月にユーロ圏のコロナ感染者数は爆発的に増加
ニュースなどで見ている人も多いかと思いますが、欧州ではコロナ感染者が大きく増えています。

特にフランスの感染者数増加が著しいですね…。ここ数日で少し収まってきたようにも見えますが、それでも毎日数万人の感染者がでています。
経済への影響は、消費に表れます。春頃のロックダウンはまだコロナに関して未知の部分が大きかったのでほぼ全ての経済活動を止めました。
今は流石に経済を完全に止めると経済的に困窮してしまう人が多いので製造業などは止めない形でのロックダウンを実施しています。
でも外出制限等は実施しているので外食したり、不要不急の消費を控える動きは加速します。
なので消費に関するデータは非常に重要です。
しかもこの消費者信頼感指数は11月時点のデータを提供してくれます。
通常は1ヶ月終わってから前月の数字を出すのですが、これは速報性に優れています。
11月の消費者信頼感指数結果
冒頭書いたように11月は-17.6でした。これをグラフで見てみましょう。

ユーロ圏の経済見通しは、感染者の爆発的な拡大がみられた後再びマイナス成長になってしまうんじゃないかと言われていますが、今日の指標を見る限り確かにそうなってもおかしくないと思います。
ワクチンの開発が進んでいるとのニュースがありますが、さすがに今すぐ供給されるわけではないので、しばらくは今の感染拡大の影響が尾を引きそうです。
コロナ感染のマーケットの見方は、「飲食とかサービス業の営業自粛等は起きるけど生産活動は止めない」がコンセンサスです。
つまり、生産を止めるようなロックダウンをせざるを得ない状況になったり、政治家からそのような発言がでるとネガティブなサプライズになるでしょう。
個人的にはもう一つ気になっていることがあります。それは企業の倒産が増えないかどうかです。
今、世界的に株価が好調なのは、財政、金融政策によって企業の倒産が起きないようにしているという大前提があります。
実際にいろんな政策で企業が潰れないようにしてますし、おそらく大企業の倒産というのはあまりないと思われます。
でもだからこそそういうことが起きてしまった場合は株価を始めとして資産価格が大幅に下落します。
コロナの第2波、第3波と来るたびにロックダウンしていてはどうしても企業は疲弊してしまいますので、ワクチン広く普及するか、有効な治療法が確立されるまでは企業倒産リスクは頭の片隅に入れておいたほうがいいと思います。
まとめ
・消費者信頼感指数はコロナ感染拡大→ロックダウンで悪化
・ユーロ圏経済は再度マイナス成長かも
・(可能性は低いけど)企業倒産リスクは頭の片隅に入れておいて