金融基礎知識

株価高すぎ?と思った時は対数グラフで見てみよう

米国株が連日最高値を更新してますね。なんとなく高すぎるんじゃないか…と心配している方もいるのではないでしょうか。

何か根拠があって高いと感じている方はいいのですが、よくわからないけどずっと上がってるしそろそろやばそう…と思っている方は、少しチャートの見方を変えてみるといいかもしれません。

今回は超長期の投資家向けに対数表示のグラフの見方を解説していきます。

まずは注意事項です

・これは投資の手法ではなく、現状を正しく認識するための基礎知識です。

・将来の値動き(割高・割安)を示すものではないので注意しましょう

・チャートの使い方を学ぶことが目的ですので対数の数学的な説明は省きます。

人間の感覚は意外と当てにならない?

順を追って説明していきます。まず2つの株価をみてみましょう。現在の値、1ヶ月後、2ヶ月後と3つの価格を載せています。

株A 株B
100 1000
200 2000
500 5000

ここで問題です。どちらの方が伸び率が高いですか?

どっちも同じじゃない?

そうです。今の時点から1ヶ月後は+100%、2ヶ月後から3ヶ月後は+150%です。どちらも同じですね。ではこれをグラフにしてみましょう。

これをぱっと見て「ああ、伸び率は同じだわ」って判断できる人は少ないんじゃないでしょうか。私は無理そうですw

私たち投資家は、投資している株やETF、投資信託の評価額がいくら増えたかよりも何%伸びたかが重要ですよね。

ん?いくら増えたかが重要じゃない?

そうなんですが、実際自分が1万円投資したとしてAの方は 100円×100株買えます。それが500円/株になったら5万円になるけど、Bも1,000円×10株買えて5,000円/株になったら5万円で同じになります!だから上昇率が重要なんですね。

この上昇率を正しく見るために一つグラフに工夫をしてみます。

対数グラフで見てみよう!

対数グラフというものがあります。

数学が苦手な人もいるかと思いますが、ここでは数式などは一切使いませんのでご安心ください。対数グラフで「何ができるか」のみを説明します

さきほど伸び率が同じでも金額のケタが違うのでわかりにくいよね、という話をしました。そのグラフを対数グラフに変換してみましょう。

どうでしょうか。これでどちらの方がより上昇していそうかと聞かれたら同じだねと答えられそうです。

難しいことは省きますが、対数グラフにすることによって上昇率が同じであれば縦軸の点と点の間の距離が同じになるように調整した、ということです。

これで金額の大小に惑わされずに上昇率の大きさに注目できますね。

解説入りの図にまとめてみます。

このグラフのデメリットとしては、上昇率自体は計算しないとわからないということです。あくまでざっくりと傾きをみて上昇率に違いがあるかどうかつかむのに適していると思います。

・対数グラフは同じ上昇率ならグラフの縦軸が同じ増加幅になるよ!

・元々の金額の大小に惑わされずにどれくらい上昇したかがつかみやすくなるよ!

・軸は金額のままだから上昇率の値は計算しないとわからないよ

実際の株価チャートを見てみよう!

これを実際の株価のチャートに当てはめてみてみましょう。長期のS&P500指数です。

こうやってみると今ってとんでもなく上がってる気がしませんか?

対数グラフの存在を知った私たちはここで「あれ?本当に上がり過ぎなの?対数グラフでみたらどうなんだろう」と思えるようになりました。

さっそく、対数グラフに変換してみましょう。

どうでしょうか。とても見やすくなりましたね。

さて、現在の株価を見てみましょう。冒頭の対数グラフにする前は急上昇しているように見えていましたが、今はどうでしょうか。

さすがにこんなに超長期のグラフはいらないのでリーマンショック以降くらいからみてみます。

確かに水準は過去最高値ですから高いです。でも上がり方としては過去と比べて本当に急かと言われるとそれほどでもないようにも見えます。

こうやって単純にチャートみるのとは違った風に考えることができます。たまにはこうやって見方を変えてみるのもいいですね。

一つ注意です。一番最初にも書きましたが、このグラフは割安、割高を示すものではありません。単純に縦軸を金額の大小を基準にしていたものを上昇率の大小に置き換えただけです。

つまり、何らかの売買サインを得るためではなく、現状を正しく認識するための一つの見方に過ぎないということです。

いつも対数で見る必要はないですが、急上昇、急低下した時に過去と比べて一体どのレベルの下げなんだろうかということを把握する時に使いましょう

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