金融基礎知識

国際機関とかアナリスト予想ってなんのためにあるの?

昨日OECDの経済見通しが発表されましたね。国際機関や証券会社のアナリストの予想って新聞やニュースでよく見かけると思いますが、こういう風に思う人も多いのではないでしょうか。

予想っていっても全然当たらないし全く意味ないよ

確かにプロの予想自体はけっこう外れるので短期的な利益を上げるには役に立ちません。が、使い方によっては有用だと思います。

今回は私なりの予想との付き合い方を紹介したいと思います。

予想は当たり前に考えた時の目線がどこにあるかを示す

まずこういう人たちがどのようにして予想を作るかを説明します。

OECDとかが出している経済見通しは、経済学や統計学を基にモデルを作り、そこに経済指標等のデータを当てはめて計算します。

よくわからないけど適当に勘できめてるわけじゃないんだ

まぁ勘の部分がないわけではないのですが、基本はちゃんとした計算に基づいて予想していますよ

なぜ、こういうことをするかというと予想を出す側は「説明を求められるから」です。これが非常に重要なポイントです。

特に国際機関の予測は自分たちの仕事(国に対する経済支援とか)にも使われるのでデータに基づいて筋道だった予想を立てないと適切な政策が打てなかったりします。

極端な話、景気が良くなっている国に「ムム、わしの勘ではこの国の景気はダメになるから支援するぞ!」とか言っても「なんで?」ってなりますよね?

何かアクションを起こすときにちゃんとみんなが納得できるような数字をだすため、理論に沿った数字をはじき出すことが求められるわけです。

従って、国際機関の予想値は、「データを積み上げていくとこのくらいになりますよ」という常識的な数字になるわけです

投資の世界でも独自に経済見通しを作っているところはたくさんありますが、OECDやIMFの見通しと比べて強気なのか弱気なのかみたいに比較対象として使用されたりしますね。

アナリスト予想は国際機関よりかは自由度が高いですが、基本的な考え方は同じです。

あるアナリストが日経平均は来年50,000円になるぞ!といってもよほど的中率が高くない限り無条件で信用する人はいません。

そこになんらかの理由がないと話を聞いてもらえないです。なのでアナリストはそれなりにデータを基に前提となるストーリーを考えるわけです。

差別化を図るためにけっこう無理したり予言みたいになってる人もいるけどね…

予想との付き合い方

勘の良い方はわかったかもしれませんが、一番のポイントは、プロたちの予想が結果よりもその予想の理由の方が重視されていることです。

語弊があるかもしれませんが、端的に言ってしまうと数字を当てるよりも納得感を優先しているのです。

当然国際機関は予想屋ではありません。アナリストも予想を当てることでお金がもらえるわけではなく、この人の話を聞きたい!という需要が集まることでお金がもらえるわけです。

結局当てなければ話を聞きたいと思わないんじゃない?

それが実はそうでもなくて、外し続けている人は逆神としての需要がでたり、予想よりも着眼点の面白さや話のわかりやすさで食っているアナリストなんかもたくさんいます。

従って絶対やってはいけないことは、予想通りに株などを売り買いすること

もうすぐ来年末の株価予想とかでると思いますが、全く信じてはいけません。

特にああいうのは作っているほうも求められるから言っているだけで毎回当たるなら今頃仕事辞めて自分でトレードするわ!と思っていると思います

それよりもなぜそう考えているのかというストーリーや前提とするデータをみるようにしましょう

例えば、来年末にかけてS&P500は上がると予想している人がいるとしましょう。

そしたら、「こいつは何を前提にこんなことを考えてるんだ?」とみるわけです。

バイデン大統領誕生で米中対立は継続するけどトランプ時代のように激化しないと思います。金融政策がカギになるけど基本的に緩和の手を弱めるようなことは考えられないです。ワクチンも実用化されることを考えると株価は上昇すると思います!

先ほど書いた通り、アナリストは説明の納得感を重視するので、結果(株価は上がる)が同じだとストーリーは似通ってきます。

ですので、「株価は上がると思っている市場参加者が前提としてること」が想像できるわけです

前提としていることがわかれば、何かイベントが起きた時にそれが想定の範囲内なのか、全く想定していなかったことが起きたのかわかります。

良い例が今年のコロナでしょう。2019年末時点での翌年の予想の大半は「米中対立が〇〇になっているから株価は上がるor下がる」みたいなものが多かったです。

当然パンデミックなんて誰も予想していませんでした。正に前提に全くないことが起きたので暴落したのです。

パンデミック発生して株価が急速に下落しはじめた時は「あ、前提が完全に崩れたな」ということがわかる絶好のタイミングでした。前提が崩れたのですから自分の投資を見直すタイミングになるわけです。

ちなみにあの時は金融財政がうまく機能したので、結果的に株価は上昇しましたが、あの時は一旦ポジションをまっさらにして様子見することも十分合理的な判断だったと思います。

このようにプロたちが考えている前提を把握しておくことで今マーケットでは何が起きているのかを理解する助けになり、自分の投資をどうすべきか考えるのに有効活用できるわけです。

まとめ

・プロの予想は数字ではなく根拠に注目。プロたちが前提にしていることがわかるよ

・何かイベントが起きた時にプロたちの前提が崩れたのか、想定の範囲なのか判断して、自分の投資をどうしたらいいか考えよう

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